Make a Memorandum

40代サラリーマンによる、その時興味を持つものについて節操無く書き残した記録です。

ITの現場でコントロールできるものとできないもの

Man Standing Infront of White Board

ストレスをためないための考え方として、自分がコントロールできるものとできないものを分けて考え、コントロールできるものに労力を集中しましょうということが広く言われています。

この文脈でコントロールできないものの代表格として、人間関係における他人の考えや性格などがありますね。どんなに自分が苦悩を重ねてもどうにもならずストレスが溜まるばかりなので、無視して自分ができることに一生懸命になりましょう、というものです。

考察

私が勤めているITの現場でも同じことが言えると思います。

悩んでいるメンバーを見ていると、自分、あるいは会社としても手の出せない領域の問題に対して頭を抱えている場面に出くわします。その悩むことに時間をかけすぎてしまい、結果として時間切れで手を打つタイミングが遅くなり、逆にリカバリに手間暇がかかることがあります。

たとえばITインフラで言うならば、ハードウェアを調達する際、海外からの船舶輸送の関係で納期が遅れてプロジェクト全体のスケジュールに影響を及ぼすようなことがあったりします。

遅延の連絡を受けてからうんうん唸っても納期が早まることはありません。この場合に自分がコントロールできるものとしては、後続のスケジュールを素早く関係者と調整し、タスクの組み替えなどの工夫をすることだと思います。問題発生時のスピード感はその後の工程に大きく影響します。

リスク管理

もう1つ、事前にコントロール下に置くためのツールとしてのリスク管理が有効です。リスク管理というと、PMBOKに沿った社内の規程で作成する必要があるので、仕方なく捻り出して一覧化しているような実態がありませんか?それでは勿体無いのでツールとして活用して旨味を得たいですね。

自分でコントロールできないものは、リスク管理に挙げ、それを公表しておくことで、顕在化した際の意思決定者の判断速度は大きく変わります。(あと本音ベースでは、上層部の印象がかなり違います。)プロジェクト担当者の心理的ストレスの大きさも全然違うのも当然お分かりいただけると思います。

未来の予想と考えてしまうと途端に自分のコントロール配下から外れてしまうので、自動車の運転における危険予測のイメージでリスクを洗い出すと良いかもしれませんんね。

偉そうに書いていますが、私自身も修行中の身です。

リスク一覧に挙げ漏れていても、想定外の問題に直面した場合には、まずはコントロールできるものか、できないものかを仕分けて考えることで、次に起こすべきアクションまでの時間と頭の中のスッキリ加減が全然違います。

すぐにテンパっちゃう人は特に、一瞬踏みとどまって整理することを習慣にしてみてはいかがでしょうか。